むしろ軽く寒い
今年は昨今の例年に倣って気温がバグっているが、昨日は30度近くまで上がる夏日、今日は平年(もはやいつの平年なのか知らないが)並みの気温らしく、20度くらい。
本来であれば最高に快適なはずの温度だが、1日ごとに差が激しすぎてちょっと肌寒いと感じるくらいだ。
午前は日も出ていないこともあって特にそれが顕著、冷たい北風に季節をつくづく感じてそれはいいのだけど、日陰でサイクルジャージ一丁では肌寒いのよね。
これからの季節はそろそろウインドブレーカーがあると安心だ。
まあ、まだまだ日向は十分に暑いのだけどね。
さて、10月は土日のどちらかは別な予定を入れていることが多いので、大体の場合土曜日は平日の凝り固まった体を慣らすためにいつもの決まったルートで緩めに走り、日曜日は距離も稼ぎつつ新しいエリアの開拓をするような感じだ。
先週は千葉の市原方面へ行ったのだけど、今週は神奈川方面に。
といっても先々週は相模湖に行ったので、ちょっとずらしてサービスエリアで名高い海老名を目指すことに。
別にサービスエリアにはよっていないのだけどね。
考えてみればそりゃそうなのだが・・・
今週は何故か週中くらいから左肩が痛く、痛いと言ってもどこが痛いのかよくわからない、もはや加齢が原因としか思えない謎の体調不良に見舞われていたが、土曜日の慣らし運転でそれが解消されるという自体に直面した。
どうなっとるんだ、俺の体は・・・。
ともあれ、そんな意味不明な自体にも見舞われるので、ある程度平地を走りたいなと思っていた。
当初は埼玉方面に行こうかとも思ったんだけど、せっかく季節も変わったので自然豊かなエリアに行きたいと思って神奈川方面の山の中、何があるわけでもないが海老名って行ったことないし、距離的にもちょうど良さそうだったので目指すことに。
町田については山間にあるのはもうわかっていたので、そこを通らなければまあそこそこくらいでいけるだろうと踏んだのだが、そんなわけはない。
多摩川を越えるあたりまでは走り慣れた街道沿いをスイスイ走っていくのだけど、川を越えてしばらく行くと、まもなく坂道ゾーンに突入。
あのあたりは山間を切り開いて道ができているため、ひたすら登る降るを繰り返す、そして登る割合が多めだ。
しくじった。
一回登って気持ちよく降るとまもなくまた登る、ようやく登り切ったと思ったら平地をしばらく走りまた登る。
また平地かと思ったらいつの間にか緩やかに登る。
もうね、ずっと登るのよ・・・。
やっと終わったと思っても、降る瞬間にああまた登るんだなとわかるからね。
景色は悪くない。
天気もいいから遠くの山も見えるし、青空と生えてひんやりした空気も最高なんですよ。
でもね、体力がね。
とかいいながらも、確かにしんどかったものの着実に体力は向上しており、ある程度下りと平地で休めれば止まることなく走れた。
ようやく山間部を抜けて街中に入ったところで、ふと目に止まったラーメン屋が。
少し早い時間だったが昼にすることに。
今日のラーメン:ささやん
目に止まったのはちょこんと存在するささやんという店、実は一回通り過ぎたんだけど、店の佇まいと「塩ラーメン」の文字が目に入ったのだ。
私は塩ラーメン大好きなので、よっしゃここで食おうと珍しく引き返して立ち寄ることに。
結果、大正解であった。
店はカウンター10席くらいの狭い店で、建物もアパートと併設のなかなか年期の入った佇まいだ。
店内には高校生くらいの女の子とお父さんらしき二人連れがいるのみ、店長のおっちゃんが1人で切り盛りしていた。
メニューは基本的に塩メインで、スープが通常と白湯の大きく2種、その他ご飯系のサイドメニューと餃子など一通り揃っている。
本来なら餃子とラーメンのはずだが、実はちょっと前に腹が減ったのでパンを食ってしまったのだ。
普段ならそんなことしないし、なんなら昼飯自体ももっと遅い時間に食べるつもりだったのでね。
ほんと失敗だったよ・・・。
今回はおすすめとなっていた鳥尽くしというラーメンのみを注文。
而してのち供される、その際にあれにはこれをつけて途中にそれを入れてくれ、と早口に捲し立てられる。
よくわからないが雰囲気でやってみることに。
まずは普通にスープを飲むわけだが、この瞬間引き返してきて大正解だと思ったよね。
オーソドックスな透明スープながら、とにかく私の求める塩ラーメンなんですよ。
鶏ガラベースのスープなんだが、あっさりとしつつ風味満点、塩っけも過剰でなく絶妙な調和よ。
塩ってのは1番出しタレで誤魔化しがきなかいから、本当に美味しいスープでないと厳しいのよね。
またあれこれ過剰に追加するんじゃなくて、オーソドックスだからこそなのよ。
これは大あたりでしたね。
そして具材も凝っていて、鳥つくしに違わない鳥関係満載。
チャーシューにワンタンに、さらに手羽先肉に味玉だ。
どれも柔らかいし味もそれぞれについていていちいち美味い。
手羽先の乗ったラーメンなんて初めて食べたし、ここまでガッツリ乗せるとジャンクな味にしがちだと思うけど、味付け自体はあっさりなのよ。
なのにちゃんと味があるのよ。
これが料理だよな。
私は食べ物にそれほどこだわりがないわりに結構味の調和みたいなものはわかる方だと思うのだけど、美味しい料理はそれぞれの味が一箇所だけ突出しているとかではなくて、パラメータで示すと円に近いんですよね。
インスタントだと、例えば塩っけと特定の何かだけとんがっていて、味自体が調和していないのだ。
しかし、ここのラーメンはスープも具材も全部レベル高い。
さらに個人的にその店のセンスを表現する味玉も、半熟具合も味も全て最高。
ここはいい店だ。
そして意外性があって良かったのが、大根が載っているのよ。
細切りにされたやつなんだけど、これもシャキシャキした食感はしっかりしつつ、当然のようにそのまま載せているわけではない。
明確ではないがちゃんと味があるので、ほんとにいいんですよ。
途中店長のレコメンドに応じてごま油を入れてみたが、それも確かに美味しいんだけど、そもそもスープも何も美味しいから、最後までそのまま食べても良かったなと思っている。
いやしかし、本当に久しぶりに感動するレベルで個人的には最高だったね。
ちょっと遠いけど、また機会があれば足を運んで、その時には白湯と餃子も食べたいところだ。
今日は最高のラーメン屋だった。
重ね重ねこんな時に限ってパンを食ってしまったのか・・・。
秋を感じるぜ
そこから少し走って目的地に到着。
それほど人は多くないが小さな子供を連れた家族連れが散在している。
しっかりしたモニュメントも設置されており、私が無表情でこの写真を撮っていると傍から若いお父さんがニッコニコで子供に「〇〇ちゃん、ここで写真撮ろ!」と仕切りに話しかけている。
その後も方々で話かけている。
幸せってやつがここにあったとはな。
つい遠くを見ちゃったぜ・・・。
そこでコーヒーを買って、しばらく休憩がてらボーッとする。
10月も半ばに差し掛かると、一応の季節イベントとてハロウィン的な装飾もなされている。
私はこの手のイベントは死ぬほど興味がないが、人生の幸せとは果たしてなんなのか、この手のものを見ると考えざるをえない。
なんとなくセンチメンタルになった私は、自転車の車体を少しく水で掃除をして、再び自転車を漕ぎ出したのであった。
帰りは同じ道は辿りたくないので、別ルートを選択。
行く時は避けた町田市街地を抜けることに。
そこに至るまでは、当然のように山道だぜ。
もうね、ずっと坂道なのよ。
それもちっとも可愛げのない。
山を登っていくから横を見ればいい景色なんだけど、登っているこっちはそれどころではない。
訳のわからない運転をする車が多いし、何があったか知らんが車に「ば〜か!」とか叫んでる原チャのおっさんいるし、それを見た小学生男子が笑ってるし、マジでカオスだぜ。
そんなメンタル的にも削られる現場だが、私は元々メンタルは強い。
そして昨今フィジカルも徐々に強化されている。
ひぃひぃ言いながらも山を抜けて、町田の街中に至った時の安心感よ。
しかしそこを抜ければまた微妙な上り坂。
すでにこの時点で私は覚醒していた。
10度程度の坂は今の私には平地だ、嘘だが。
そんな具合に自分すらも誤魔化しながら、多摩川を超えた時の安心感よ。
川を越えればいつもの道だ。
安心感により途切れた緊張の糸は、同時に極度の疲労感をもたらした。
流石にアップダウンを繰り返した私の老いた足は悲鳴をあげており、叫ぶはずのない筋肉がひいひい言っている。
それでも頑張ってなんとか帰宅、疲れたな・・・。
帰宅してシャワーを浴びて程なくすると早々に太ももが筋肉痛に。
思った以上にダメージがあったらしい。
とはいえ、ほどよい達成感と疲労感に満たされて、なんか久しぶりにいい感じの体感だった。
私はレースに出たいわけでもなくて、少しでも自分の力で遠くに行ってみたいということが1番のモチベーションなので、そこに成長実感があるとそれが1番なのよね。
頑張れば静岡までは行けそうなのが見えてきた。
とりあえず今年の秋のうちに、秩父くらいは行っておこう。
自転車の醍醐味とは
季節は運動するにはいい時分である。
一日中外で走り回っていると、本当に朝も昼間も夕方も夜も走ると、季節ごとに特徴があって、空気の温度だけじゃなくて耳に入ってくる音や風の心地も全てだ。
私は田舎育ちなので、そういう自然の音や空気の変化ってすごく気持ちいいんですよ。
季節だけじゃなくて、雨が降る前のあの匂いとかもね。
なんか知らんけど、雨降りそうかどうかって匂いでわかるんですよね。
そういう自然の変化を感じるには自転車って最適なんですよ。
これからもっといろんなところへ行って、何度も通う中でそれぞれの季節の匂いを楽しみたいところだ。